試しに考えてみて下さい。
あなたが上司だとしてこんな部下がいます。
遅刻が多い。
しかし業績は良い。
遅刻のせいで部下の評判は悪い。
連帯責任で上司のあなたの評判も下がっている。
ここで、部下の遅刻癖を直そうとした時、自分は部下にどう伝えますか?
部下へ自己主張が激しい上司
勉強熱心なビジネスマンに勘違いが多いですが、「教育」と「プレゼン」では伝え方が全く違います。
つまり、教育ではプレゼンのように主張を最初に行うことが正しいわけではないんです。
「このプランを実行すれば売上が38%上がります!
その要因を3つ今回はご説明します!」
プレゼンなら確かに分かりやすくていいでしょう。
しかし、教育での主張はマイナスなことが殆どです。
ex)
遅刻が多い、成績が悪い、業績不振、ミスを繰り返す
「部下が傷つくことをどう伝えるか」について考えるのが上司の仕事。
今回は「4つの伝え方」をご紹介するので、参考にしてみて下さい。
教育内容<伝え方
Not But話法
結論から言うと、これはなるたけ避けた方が良い伝え方で、「昭和の上司」に多かった典型例です。
マイナス(遅刻が多い)→プラス(業績が良い)
の流れだと、部下からすれば先にマイナスなことを言われるので、
最初の心理的負担から後半のプラスのワードにあまり意識が向きません。
結果、マイナスなことだけが印象に残り、心理的抵抗が生まれます。
子供が「勉強しろ!」と言われると、勉強に対して抵抗感が生まれるように、
怒りの後に褒められても、部下は中々行動へ結びつきません。
なので、Not But話法は「本当にダメなことをした時」など、なるたけ限定的に使うようにしましょう!
Yes But話法
Not But話法を普段から使っていた場合、まずはこの伝え方が出来るように練習しましょう!
教育の現場では割とポピュラーな伝え方です。
単純にNot But話法の前後を入れ替えただけですが、
Yes But話法だと一回褒められた後なので、部下も幾分かは否定的な意見にも寛容になりやすいです。
今回なら「遅刻が多い」が上司の否定的な件になりますね。
あえて、ポジティブな話題を一回挟むことで、部下の心理的抵抗を和らげましょう!
これは、単語だけでなく文章単位でも使えるテクニックです。
Yes And話法
Yes But話法との違いは、プラスの後に更にプラスを持ってくるテクニックです。
怒る/叱るではなく、「〇〇してほしい」「△△だといいね」と部下に伝えることで、かなり柔らかい伝え方になります。
しかし、この伝え方はシチュエーションや部下の性格を考慮しないと、本当に伝えたい部分が聞き流される可能性があるので要注意。
効果はあるものの、毎回この伝え方にするのは非常に危険なので使い分けをしましょう!
Yes How To話法
この伝え方は部下の行動を大幅に改善させる効果があるので、コーチングの本を読んでいる上司に実践している人が多い印象ですね。
・強制的にやらせる作業
・自発的にやる行動
どちらの方が部下の成長に繋がるかは明らかですよね。
相手自身に気付かせる必要があり、上司の伝えたいこと(遅刻が多い)まで遠回りになる可能性も高いので、
上司の根気強さに加え、How Toのゴール(今回なら評価)をどこに設定するかを考える必要があります。
難易度は少し高めですが、効果が高いのは実証されているので、時折教育の一部に取り入れて練習してみましょう!
【まとめ】上司の4つの伝え方
今回は教育で使われる4つの伝え方をご紹介しましたが、
毎回同じ伝え方にする必要がなく、頻度は分散させた方が良いです。
・Yes How TO
自分で考える癖がある部下。信頼関係がある部下。
・Yes And
信頼関係が途中な部下。叱られるのに抵抗がある部下。
・Yes But
Yes Andでは聞き流す部下。少し強めに言いたいとき。
・Not But
基本的には使わない。使うとしたら、本当にダメなことをした時。
使い分けの頻度やシチュエーションは自身で決めるのが一番です。
まずは実際にこれらの伝え方を意識して、教育に取り入れることから始めましょう!
以上、「部下の教育に向いていない上司が知るべき4つの伝え方」でした!